この間のこと、いつものように佼成会へ行くと、後ろから声をかけてくる人がいた。
振り返ると、
「最近、どーしたの?きえさんの笑顔でいつも元気をもらってたのに。」
とその人が言う。

え?私の笑顔で元気を?
そんな人がいてくれたんだ。
ちょっと心があったかくなる気がした。

最近、笑顔になれてないな~というのは、自分でも感じていたこと。
周りの人も、私のことを見てくれているんだと思うと、元気にならなくちゃと思える。

どーして元気が出なかったかというと、旦那の体調不良が原因。
インフルエンザが治り、よかったと思っていたら、ずっと体がしんどいのがとれないと言う。
そーかと思えば次は、鞭打ちで頭痛がするらしい。
次から次へ、訴える体調不良に、私まで気持ちが沈んでいってしまった。

だけど、悪いことばかりではない。

話しは、随分前にさかのぼるけど、
まだ私が20代前半のころ、疑問に思うことがあった。
すごく好きな人がいて、その人は、私のために、精一杯の思いやりをかけてくれた。
私のために、出来ることはなんでもしてくれた。

私は、その人といると幸せだったし、この時間がずっと続いてほしいと思った。
だけど、なぜか私は、大好きなその人に、してあげたいこと が見つからない。
周りの友達を見ると、家族のために、おいしいご飯を作ってあげたり、家族が困っていると、自分を惜しまず、助けてあげている。
私には、そんな気持ちが全く湧いてこなかった。
自分では、それがすごく不思議だった。
同時に、私も、大事な人のために何かしてあげたい、そんな人間になりたいと強く思った。


あれから、10年は軽く過ぎてしまった今、私は、偏食の多い旦那が、どーしたら私の料理を食べてくれるか(旦那はレトルト食品が大好き)を一生懸命考えている。
大好きなお酒の量を減らしている旦那が、少しでも食事を楽しみにできるように、旦那のために食事を作っている。

いつのまにか、20代の頃に願ったような自分になれていたことに気づいた。
そんな風になれたのも、旦那の体調不良のおかげさま。

体調不良を訴えるまでは、旦那のための食事ではなく、自分に都合のいい食事を作っていた。(例えば、簡単に出来るものとか。)

20代の頃、願った自分。
「大事な人のために、してあげたいことを見つけたい」

今の私は、そこから繋がっているのだと思う。


今は、10年先の自分を思い描き、またひとつ、願いを持とう。